前回の記事の続きです。(この記事からでもお話は分かりますので、このままご覧ください)
黄斑前膜+白内障手術の体験談の記事はコチラにまとめてあります。
この記事は、YouTubeでも配信していますのでラジオ感覚で聞き流してください。
手術に不安などない方は、この記事は必要ないかもしれません。しかし、手術に不安を抱いている方のほうが多いと思います。初めて手術される方は、手術と聞いて激しく動揺されるかと思います。それは、自然なことであり当たり前のことです。もちろん、私もしっかりと動揺しました。
手術することが決まると意外とやることが増えます。
入院の予約、仕事の日程調整、入退院時の送迎問題、持ち物の準備、高額医療費制度の申請などがあります。
それに加えて受ける手術の成功率や後遺症が残るのか、日常生活への復帰日数など手術自体にも不安要素があり精神的にネガティブになりやすいです。
比較的、眼の手術は、体への負担が少ないです。しかし、手術には変わりありません。
手術前に何をすればよいのか?何を準備すれば良いのか?
今回は、私が体験した黄斑前膜と白内障手術を体験談にそってお話ししていきます。
(※今回は、黄斑前膜が中心です。)
黄斑前膜と診断されたら…
まず、黄斑前膜と診断されたら落ち着きましょう。
わかっていても面と向かって診断されるとキツイです。
頭は真っ白になり、思考がまとまりません。冷静さを取り戻すために深呼吸をして我に返ってください。
黄斑前膜の場合、よほど緊急ではない限り予約してから手術することになります。病院によっては、患者数が多く1カ月後に手術なんてこともあります。
その間に、手術に備えておきましょう。
私が、手術して先に知っておけばよかったと思ったことをあげていきます。
①手術日の調整
②送迎はどうするか?
③高額医療費制度の申請
④眼内レンズの焦点距離の決定
⑤点眼薬
⑥定期的な通院が必要
⑦安静にすること
⑧着替えなど
⑨必要以上に怯えない
①手術日の調整

黄斑前膜の手術を受けると決まったら、まず、手術日を決めます。日帰り手術の場合がありますが、多くは入院となります。日程の調整をしなければなりません。意外と見落としがちですが、退院後も頻繁に経過観察のため通院します。手術したら終わりではないのです。1カ月間は何度も通院しますので仕事など日程調整は忘れてはなりません。
②送迎はどうするか?

意外と盲点なのが、送迎です。
入院は、1人でも可能かもしれませんが、退院は、付き添いの方がいた方が安全です。
これは、日帰りだろうが入院だろうがどちらとも言えます。
どちらかというと、入院する場合の方が、付添人がいると安心です。なぜなら、荷物が多くなるからです。硝子体手術後は、重いものを持たないように指示がでますので気をつけましょう。
私の場合は、3泊4日の入院で両眼ともに手術しました。退院時は、左目に眼帯をしていました。右眼は、白内障手術をして保護メガネをしていました。
外に出た瞬間、世界が光って見え目が開けられないくらい眩しいです。
実際、私は、家族に迎えに来てもらいましたがそれが正解でした。徒歩と電車で帰るには眩しくて前が見えず怖かったです。しかも、入院の荷物もあるので大変でした。
片眼だけ手術するのか?両眼ともに手術するのか?によって変わると思いますが、付添人や迎えの車(タクシー)があると安心だと思います。
③高額医療費制度の申請

高額医療費制度の申請も忘れずにしなければなりません。所属する保険組合などに申請しましょう。
なお、マイナ保険証をお持ちの方は、申請が不要になります。窓口でマイナ保険証を利用する場合は、支払う医療費が限度額を超えません。一時的な高額の出費を抑えることができます。
マイナ保険証を持っていない場合は、「限度額適用認定証」を申請して窓口に提出してください。マイナ保険証と同様に支払い額が限度額までとなります。
年齢や所属する保険組合により申請内容などは変わります。詳細は、保険組合などにご確認下さい。
治療費をお得にしようとするのならばクレジットカードでいったん全額支払いをするとポイントが溜まるのでお得です。最近の病院ではクレジットカードを取り扱っているところが増えてきました。
治療費が3割負担で20万円だとしたら1%還元のクレジットカードであれば、2000ポイント溜まります。
後日、高額医療費控除の申請をして負担額が約8万円だとします。8万円負担して2000ポイントつけば、2.5%還元となりかなりお得です。さらに、保険組合によりさらに補助が出る場合は、2.5%以上の還元となりすごくお得になります。現金だと還元率はもちろん、0%です。
ただし、これにはデメリットもあります。一時的に大金を支払わなければならないので家計を圧迫することです。資金に余裕のある方は試してみる価値はあると思います。
④眼内レンズの焦点距離の決定

手術をする上で最も重要なことは、眼内レンズの焦点距離をどこにするかです。
距離の選択を間違えると術後一生後悔することになります。しかも、重要事項でありながら決める時間はびっくりするぐらい短いです。病院側は、病気を治すことが目的です。生活の利便性は、あまり重視されていないようです。
高確率で失敗するパターンは、「皆が遠くに合わせた方が良い 」と言ったからとか、「みんなはどうしているのか?」ということで決めている場合です。
焦点距離の決め方は、別の記事で解説していますので割愛しますが、自分の見たい距離に合わせることが失敗しないコツです。
⑤点眼薬

手術1週間前になると点眼薬を指し始めます。この点眼薬は、抗菌剤です。手術の際の細菌感染のリスクを下げるために処方されますので必ず指す必要があります。もし、細菌感染になって処置が遅れると最悪な場合失明することもあります。必ず指示通りに点眼しましょう。
⑥定期的な通院が必要

手術の日程が決まったら次は手術!ということにはなりません。
手術をする前に1、2回は通院しなければなりません。
何をするのかというと手術できる健康状態なのか?ということをチェックします。
眼底検査、血液検査、尿検査、血圧、心電図をとり、手術をしても体は問題ないのかを確認します。
手術は、身体にメスを入れて内部をいじるわけです。出血したり、血圧が高くなったりします。そのような状態でも体がたえられるかどうかをチェックするというわけです。
最初の方でもお話ししたように術後も定期的に通院が必要です。特に1か月間は頻繁に通いますのでスケジュールを空けておきましょう。
⑦安静にすること

手術1週間前には、体を安静にしておきたいです。安静と言ってもずっと、寝ているというわけではありません。重いものを持ったり激しい運動をしたりしないようにすることです。つまり、体に力を使わせないようにすることです。
特に前日は、心身ともにリラックスして手術に臨みたいものです。重いものを持たない、激しい運動をしないように心がけましょう。
⑧着替えなど

日帰り手術の場合は、用意しなくてもいいですが入院の場合は、着替えや、タオルなどが必要です。とくに、服については前開きの服が推奨されています。私が手術をした病院では、前開きか首のところがゆったりとしたものを推奨されていました。
ワンサイズ大きめの服がありましたので私は、それを用意しました。
要は、着替えをする時に目にひっかかからなければいいのです。
当然、前開きの服の方が安全性は高いので用意できれば前開きの服がベストだと思います。
予めうつ伏せの指示が出るとわかっているようであれば、穴あきクッションがあるといいかもしれません。病院にも穴あきクッションはあります。しかし、お世辞にも快適とは言えないです。呼吸がしにくいです。穴あきクッションは自宅にありましたが病院には持って行きませんでした。なぜなら、荷物になるからです。しかし、後悔しました。入院期間中は3日間のうつ伏せでしたが正直病院のクッションでは辛いです。息もしにくい、腰も痛くなると散々な目に合いました。自分にあった穴あきクッションを持っていらっしゃる方は、必ず持参されたほうが後悔しないと思います。
穴あきクッションを持っていない方は、悩まれるかもしれません。問題なのは、退院後もうつ伏せがあるかどうかです。入院期間中は、病院が貸し出しを行ってくれるので問題はないです。自宅に帰った後もうつ伏せが続くようであればあった方が何かと便利です。うつ伏せが必要になるかどうかは手術してみないと分かりません。それが、厄介です。
しかも、使う期間は1週間程度です。短期間しか使わないのに買うのがもったいないと思うかもしれません。しかし、私は、穴あきクッションを持っていないのであれば購入するのをおすすめします。なぜなら、1日でも四六時中うつ伏せは、肉体的にも精神的にも辛いです。
私は、視聴者の方から、教えていただいたのですが、うつ伏せに特化した枕があるようです。
その名も「網膜剥離回復装置用のポータブルうつ伏せ枕」です。
枕に足がついており高さ調整ができるようになっています。角度を変えれることにより体の負担が減らせるのではないかと思います。
ただの穴あきクッションを使うよりも断然にいいように思います。
ただし、購入するときに注意が必要です。Amazonで取り扱いがあるのですが、品質の良し悪しがあるみたいです。実際に試して購入できないのが難点ですが興味のある方は検討してみてはいかがでしょうか?
これだけ押しておいてなんですけども私はこの枕を使ったことがありません。
申し訳ありません。しかし、手術前にこの情報を知っていれば購入していたと思います。
この枕の詳しい内容はYouTubeで紹介していますのでそちらの動画をご確認下さい。
⑨必要以上に怯えない

万全を期しても手術であれば不安になったり怖くなったりするかと思います。しかし、必要以上に怯える必要はありません。手術をするのは、眼科医でありあなたではありません。不安になっても手術の成功率には関係しません。逆に何にも意識しないで過ごすのもどうかと思いますが、普段通りに過ごして体調を整えたほうが術後の回復が早いと思います。適度な緊張感を持ち、先生の指示通りに行動し点眼薬を指せば、よっぽどのことがない限り最悪なことは起こりません。
怯えるよりも眼科からの行動指示をしっかり覚えた方がよっぽど有意義です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、手術前の準備編をご紹介しました。
初めての手術で勝手が分からず不安なことが多いかと思います。
準備できることを準備しておけば不安も少しは解消されるかと思います。
今、あなたが不安に思っていることは何でしょうか?
1人で悩まず、ぜひ、コメントで教えて下さい
