前回の記事の続きです。(この記事からでもお話は分かりますので、このままご覧ください)
黄斑前膜+白内障手術の体験談の記事はコチラにまとめてあります。
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メガネを作製するタイミング
私は、手術してから1週間後に早々にメガネを眼科処方箋で作製しました。私は、眼内レンズの焦点距離を約30cmに合わせました。ですので、手元は、ある程度メガネがなくても見えます。しかし、遠方視力は0.1程度ですので遠くは見づらいです。
通常、白内障手術などで人工レンズを挿入した場合、メガネの処方箋が発行されるのは術後1か月~3か月程度です。術後しばらく経過しないとメガネを作ることが出来ません。理由は、術後、眼が不安定なため度数が変化してしまうためです。3か月程度経てば安定してくるようですが、近年は、医療技術の進歩により1か月程度でも安定するようです。
私は、退院後約10日後から仕事復帰予定でしたので遠くが見えないのは不便だと感じ1週間後メガネを作製してもらうことにしました。
先生にメガネがないと生活や仕事に支障が出ると伝えれば処方箋は発行されます。すぐにメガネが必要な方はメガネを作った方が生活が楽になりますが度数が変わるかもしれないことは覚えておきましょう。
ここで注意していただきたいのは、
術後の最初のメガネは必ず眼科の処方箋で作製することです。
先生に相談せずに自己判断で眼鏡店で作ろうとする方もかなり多くいますがおススメできません。
術後の眼は非常に不安定となっているため、その場限りの度数を測定すると翌日以降に眼が変化して眼に悪影響を及ぼす可能性があります。
眼の変化については眼鏡店では把握できません。眼科のみが把握できます。術後のメガネを今作って良いのか?もう少し待った方が良いのかの判断は眼科のみとなりますのでくれぐれもご注意下さい。
ちなみに、先生の許可なしにメガネを作製しようと眼鏡店へ行っても作製を断れられます。上記の健康被害に責任が持てないからです。
眼鏡店のメガネ作製は、眼科受診して目の健康に異常がないことが前提
となっています。これは、手術歴の有無に関わらず、全てのお客さまに当てはまります。
自己判断によるメガネ作製で健康被害が起きても眼科や眼鏡店は責任をとってはくれませんので、自分自身で自分の眼を守ってください。
メガネが必要かどうかの基準
手術により眼内レンズになった方は、必ずしもメガネが必要になるというわけではありません。眼の状態や度数により見え方がかわってくるからです。私が思うメガネの作製基準は、
「メガネなしで日常生活が不便なく送れるのか?」
「仕事が不便なくできるのか?」
だと思います。
日常生活では、テレビが見えない、ご飯が見えない、掃除がしづらいなどがある場合はメガネを作製した方が利便性が向上します。
仕事では、仕事をする上でどこか一つでも見えないと支障をきたすので早急に作製した方が良いです。
私は、眼内レンズの焦点距離を30㎝に合わせたので遠くが見えません。職場までの通勤が困難でしたので遠用のメガネを早々に作製しました。
稀に、患者さんが生活に困っているのに眼科の先生がメガネは必要ないと言っているのでメガネを作れないというケースがあります。これは、眼科の先生に今、生活に支障をきたしているとしっかりと伝えればメガネが作製できます。
眼鏡店に相談されにくるお客さまによくよくお話を伺うと、先生に生活の不便さを訴えていないケースがほとんどです。眼科の先生も人間で完璧ではありません。悩み事や疑問がある場合は素直に眼科の先生に伝えて下さい。
メガネの種類
メガネを作製する場合は、どんなメガネにするのかが重要です。メガネの種類を間違えて作製するとかえって利便性が低下します。
主なメガネの種類は、遠近両用、中近、遠用、近用、近々があります。私の実体験も踏まえてご紹介します。
焦点距離を近くに合わせたとき

私の眼内レンズの焦点距離は30㎝です。裸眼で手に届く範囲内は見えます。5m以上先の物はぼやけて判別できません。中間距離の1m~4mでは何となくわかります。
私のメガネに対する根本的な考え方は、日常生活と仕事を分けて考えています。なぜなら、見たい距離が仕事と日常生活では微妙に異なるからです。
日常生活では、見たい距離のメインは近方~中間ですが、遠方も見えないと困ります。仕事では、見たい距離は、近方~中間のみです。
日生活と仕事の見たい距離の違いは遠方があるかないかです。些細なことに見えるかもしれませんが実際は大きなことです。なぜなら、メガネを掛け替える必要がある2本使いをするか、掛け替えの必要がない1本だけで生活するかの違いだからです。
日常生活では、自宅で過ごすことが多いです。つまり、メインの見たい距離というのは20㎝~4mまでの範囲です。この範囲を快適に見えるメガネは中近です。買い物に行くために外出するときにはこの中近は使えないので遠近が必要になります。遠用でも良いですが、買い物先で商品を見るためにいちいちメガネを外すのは不便なので(買い物かごも持っていますし…)遠近でスマートに行動したいです。
仕事では、屋内のみの作業になりますので見たい距離は20㎝~4mまでの距離のみです。つまり、中近のみで過ごせます。中近で手元が見えないときは中近を外して裸眼で見れば見えますのでメガネが1本で済んでしまいます。
なので、私の場合は、中近と遠近の2本の種類のメガネを使い分けで生活しています。
焦点距離を遠くに合わせたとき
実体験はしていませんが焦点距離を遠くに合わせた場合も想像してみます。

基本的に遠くを見る場合はメガネはいらないですが、近方~中間をはっきり見るためにはメガネは必要になります。
自宅ではボヤけてることが多いのでメガネを掛けて生活した方が快適に過ごせます。外出時にはメガネなしで見ることが出来ますが、出先で、手元を見る必要がある場合は近用か遠近両用メガネが必要になります。
自宅メインで考えるなら中近、外出も考えるなら遠近両用がベストだと思います。
まとめ

私は、退院後、仕事の理由で早急にメガネを作らないと困るので眼科の処方箋で作製しました。メガネが必要になるタイミングは人それぞれだと思いますが、生活や仕事に支障が出始めたら作るタイミングだと思います。
そして、術後に作る最初のメガネは眼科の処方箋で作製しましょう!